『ポレポレ英文読解プロセス50』を分析|50例題の内訳と、向いている人・向かない人

目次
  1. この本が何をする教材か
  2. 実際の構成|50例題は8つの単元に不均等に配分されている
  3. 開始条件|どんな状態なら始められるか
  4. どこまで到達する教材か
  5. 強いところ
  6. 弱いところ・注意点
  7. 他教材との違い|「基本はここだ!」との関係
  8. 使用方法
  9. 購入判断
  10. FAQ
  11. 著者情報
  12. 出典・分析上の制限

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『ポレポレ英文読解プロセス50』は、紀伊國屋書店の商品ページによれば1993年9月の発売以降、現在も販売が続いている、英文解釈の代表的な問題集です。

「難関大レベルと聞くけれど、自分の英文法力で足りるのか」「50例題という少なさで本当に身につくのか」と迷う人もいるでしょう。

結論から言うと、この本は英文の主語・動詞は見つけられるが、修飾語や挿入表現が絡む一文になると読み違える人のための本です。

この記事では、代々木ライブラリー公式サイトで公開されている構成情報(50例題がどの単元に何題ずつ配分されているか)をもとに、この本が実際に何を鍛える教材なのかを分析します。

この本が何をする教材か

『ポレポレ英文読解プロセス50』は、英文を「読める」ようにするための、文構造の分析プロセスを練習する問題集です。

公式情報

代々木ライブラリー公式サイトによれば、本書は「なぜそうなるかのプロセスを重視した」アプローチが特徴で、50の例題を通じて「読解に絶対必要な基本プロセス」を身につけることを目的としています。(代々木ライブラリー公式サイト)

単語や熟語を覚える教材ではなく、また文法問題を解く教材でもありません。「一文をどう分解して読むか」という手順そのものを学ぶ教材です。

実際の構成|50例題は8つの単元に不均等に配分されている

公式サイトが公開している目次情報によれば、50例題は次の8単元に分かれています。

単元例題番号例題数
SV発見1〜44
句や節・等位接続詞5〜128
準動詞の主語13〜153
挿入・修飾語16〜2813
関係詞29〜379
名詞構文38〜403
倒置41〜477
省略48〜503

この配分から分かるのは、単元ごとの分量が均等ではないということです。

スタディツリーの分析

50例題のうち、もっとも例題数が多いのは「挿入・修飾語」の13例題で、全体の26%を占めます。次点の「関係詞」(9例題)を大きく上回り、「SV発見」(4例題)の3倍以上です。この配分を見る限り、本書の中では「主語・動詞を見つけること」自体よりも、「見つけた主語・動詞の間に挿入・修飾要素が割り込んだときに読み違えないこと」に、比較的大きな比重が置かれていると言えます。

言い換えると、この本は「主語と動詞をゼロから探す練習」の本ではなく、「主語と動詞は見つけられるが、間に長い修飾語や挿入句が入ると迷う」という、より進んだ段階のつまずきを対象にした本です。

開始条件|どんな状態なら始められるか

偏差値のような根拠のない具体的指標ではなく、「何ができれば始められるか」という状態で示します。

  • 中学英文法・基本的な高校英文法を一通り学習している
  • 短い英文であれば、主語と動詞を自分で指摘できる
  • しかし、修飾語や挿入表現(カンマで区切られた語句、関係詞節、同格など)が入った一文になると、どこからどこまでが何を修飾しているか分からなくなることがある

反対に、次の状態では、この本より前に別の教材が必要になります。

  • 短い英文でも主語・動詞を安定して見つけられない
  • 品詞や文の要素(主語・動詞・目的語・補語)という基本用語に不安がある

この状態に近い場合、公式サイトによれば同じ著者・出版社から入門段階の「英文読解入門 基本はここだ!改訂版」(A5判165頁、定価935円)が出ています。品詞・SV発見・動詞句・節・比較・省略などを扱う10単元構成で、基礎レベルと位置づけられています。ポレポレとの前後関係は両書の公式ページに明記されていませんが、扱う単元(SV発見、節、比較、省略など)がポレポレの一部単元と重なっており、文構造の基礎に不安がある場合の選択肢になります。

どこまで到達する教材か

公式サイトで確認できる情報の範囲では、本書の到達点についての具体的な記載(到達レベルの数値化など)はありません。

構成から言えることは、50例題は「多くの文法・構文パターンを網羅する」ための問題数ではなく、「頻出する8種類のつまずきパターンを、各1〜13例題で確認する」という設計だという点です。したがって、この本を終えた時点で「あらゆる構文が読めるようになる」わけではなく、「挿入・修飾語、関係詞、倒置、省略といった代表的なつまずきパターンへの対処法を一通り経験した」状態に到達すると考えられます。

強いところ

  • 50例題という少ない分量で、英文解釈のつまずきパターンを一通り経験できる構成
  • 単元ごとの例題数が均等でなく、実際に読み違えやすい「挿入・修飾語」に最も多くの例題(13題)を割いている
  • 紀伊國屋書店の商品ページによれば1993年9月発売で、以来長期間にわたって販売が続いている実績がある

弱いところ・注意点

  • 50例題という分量は、網羅性よりも代表パターンの習得を優先した設計であり、これだけであらゆる英文が読めるようになるとは限らない
  • 本記事は公式サイトで公開されている構成情報にもとづく分析であり、実際の解説文章の詳しさ・レイアウト・難易度の体感については確認していない。購入前に、書店や試し読みで実際の解説ページを確認することを勧める
  • 前提となる基礎(品詞、文の要素、SV発見)が不安定な場合、この本の前に別の教材が必要になる可能性がある(前述)

他教材との違い|「基本はここだ!」との関係

同じ著者・出版社の「英文読解入門 基本はここだ!改訂版」は、品詞・SV発見・動詞句・節・比較・省略という10単元で構成される入門書です。ポレポレの8単元(SV発見、句や節・等位接続詞、準動詞の主語、挿入・修飾語、関係詞、名詞構文、倒置、省略)と比べると、「SV発見」「節」「省略」など重なる単元がある一方、ポレポレには「挿入・修飾語」「関係詞」「名詞構文」「倒置」という、より発展的な単元が追加されています。

両書の使用順序は公式サイトに明記されていないため断定はできませんが、単元構成の重なりから見て、基礎に不安がある場合は「基本はここだ!」を先に、SV発見はできるが挿入・修飾語や倒置で読み違える場合はポレポレから、という判断が構成上は自然です。

使用方法

この本の使い方について、根拠のない具体的な周回数・日数は示しません。かわりに、確認すべき基準を示します。

  • 1例題ごとに、まず自力で文構造(主語・動詞・修飾関係)を分解してから解説を読む
  • 解説を読んだ後、同じ例題をもう一度、解答を見ずに文構造を説明できるかを確認する
  • 説明できなかった例題は、該当する単元(SV発見/挿入・修飾語など)に印を付けておき、別の日に同じ単元から見直す

「何周したか」ではなく、「その単元のパターンを自力で説明できるようになったか」を基準にする考え方は、StudyTreeが参考書全般について一貫して採用している考え方です。

購入判断

次のいずれかに当てはまる場合、この本を検討する価値があります。

  • 短い英文の主語・動詞は見つけられるが、修飾語・挿入句・関係詞節が入ると読み違える
  • 「基本はここだ!」相当の内容(SV発見、節、比較、省略の基礎)を既に理解している

反対に、次の場合はこの本より先に別の教材を検討したほうがよい可能性があります。

  • 主語・動詞を安定して見つけられない状態である(先に入門段階の教材を検討する)
  • 単語・文法知識そのものが大きく不足している(英文解釈以前の段階)

購入する場合は、実際の解説ページを書店や試し読みで確認し、本記事で示した単元配分(特に挿入・修飾語が全体の26%を占める点)が自分のつまずきと一致するかを確認することを勧めます。

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FAQ

ポレポレ英文読解プロセス50はどのレベルの人向けですか?

偏差値では示しません。短い英文の主語・動詞は自分で見つけられるが、修飾語や挿入表現が入った一文になると読み違えることがある人が対象です。主語・動詞を安定して見つけられない段階では、先に基礎的な教材が必要です。

「英文読解入門 基本はここだ!」とどちらを先にやるべきですか?

両書の使用順序は公式サイトに明記されていません。ただし単元構成を比較すると、「基本はここだ!」はSV発見・節・比較・省略などの基礎を扱い、ポレポレは挿入・修飾語・関係詞・倒置などより発展的な単元を扱っています。基礎に不安があれば「基本はここだ!」から、SV発見はできるが発展的な構造で読み違えるならポレポレから、という判断が構成上自然です。

50例題だけで英文解釈力は十分につきますか?

本記事で確認できた公式情報の範囲では、到達レベルについての具体的な記載はありません。50例題は網羅性よりも代表的なつまずきパターン(特に挿入・修飾語)の習得を優先した構成と考えられます。

何周すれば終わったと言えますか?

具体的な周回数は示しません。各単元のパターンを、解説を見ずに自力で説明できるようになったかを基準にしてください。

著者情報

めめ

統計士(一般財団法人実務教育研究所認定)。スタディツリーで、過去問・参考書・学習法を分析しています。「たくさん解く」で終わらせず、記録した数値のどこを見れば次の一手が決まるのかまで整理します。

出典・分析上の制限

本記事で扱った情報は次のとおりです。

  • 代々木ライブラリー公式サイト『ポレポレ英文読解プロセス50』ページ(単元構成・例題番号・価格・ページ数)
  • 代々木ライブラリー公式サイト『英文読解入門 基本はここだ!改訂版』ページ(単元構成・価格・ページ数)
  • 紀伊國屋書店の商品ページ(発売時期の確認。代々木ライブラリー公式サイトには発売日の記載がないため、書店の商品ページで補った)
  • Amazon商品ページ(タイトル・著者がASIN 4896803388と一致することの確認のみに使用。本記事の書影はAmazon画像ではなく、上記の代々木ライブラリー公式サイトから取得している)
データの厚みについて

本記事は、公式サイトで公開されている単元構成・例題番号という情報にもとづく分析です。実際の解説文章の詳しさ・レイアウト・問題の難易度の体感については、実物を確認していません。購入前に、実際の解説ページを書店や試し読みで確認することを勧めます。